オール電化とは?メリット・デメリットと太陽光・蓄電池との相性

オール電化は太陽光発電や蓄電池と相性がよい場合がありますが、すべての家庭で最適とは限りません。給湯・調理を電気へ集約すると発電した電気を家庭内で使いやすくなる一方、初期費用、料金プラン、生活時間、給湯量、停電時の使い方、将来の設備交換まで含めた比較が必要です。

オール電化を判断する前に確認すること

  • 家庭の電気使用量と、給湯に使うエネルギー量
  • 在宅時間、給湯時間、現在と変更後の電気料金プラン
  • 太陽光の発電量・余剰電力量と、昼間に使える電力量
  • IH・給湯設備の導入費、追加工事、将来の交換費
  • 停電時に使いたい機器と、太陽光・蓄電池の給電範囲

電気代だけでなく、使い方と設備費を同じ条件で比べることが判断の出発点です。

オール電化とは

オール電化とは、住宅内の主要な熱源を電気に集約する考え方です。調理にはIHクッキングヒーター、給湯にはエコキュートなどの電気給湯設備を使います。エコキュートは、電気でヒートポンプを動かし、空気の熱を利用してお湯をつくる設備です。

太陽光発電は電気をつくる設備、蓄電池は電気を蓄える設備です。オール電化そのものに太陽光や蓄電池が含まれるわけではありません。

ガス併用住宅との違い

オール電化とガス併用のどちらが適するかは、設備構成と暮らし方で変わります。基本料金だけで結論を出さず、導入・交換費と毎月の使用条件を合わせて比較します。

比較軸オール電化ガス併用
給湯エコキュートなどの電気給湯設備を使用ガス給湯器などを使用
調理IHクッキングヒーターが中心ガスコンロまたはIHを選択可能
基本料金ガス契約をなくせる場合は電気に集約電気とガスの契約条件をそれぞれ確認
初期設備IH・給湯設備・電気工事等を確認ガス機器・配管等を確認
停電・災害停電時の利用可否は給電設備や機種によるガス機器も電源が必要な場合があり、機種による
設備交換IH・給湯設備の交換時期と費用を確認ガスコンロ・給湯器等の交換を確認
太陽光自家消費給湯・調理を電力の利用先にできる電気を使う家電等で自家消費する

オール電化のメリット・デメリット

メリット

  • 太陽光で発電した電気を家電、給湯、調理へ使える
  • 家庭で使うエネルギーを電気へ集約できる
  • ガス契約をなくす場合はガスの基本料金が不要になる
  • 火を使わない調理環境を選べる
  • 対応機種や設定によっては、エコキュートの運転時間を発電時間に合わせられる
  • 蓄電池との組み合わせで自家消費を増やせる場合がある

デメリット・注意点

  • IHや給湯設備、追加工事の導入費がかかる
  • 設備ごとに将来の交換費を見込む必要がある
  • 電気料金プランと生活時間が合わないと負担が増える場合がある
  • 太陽光がなく昼間の買電が多い家庭では運転時間に注意が必要
  • 停電時に使える設備と給電範囲を事前に確認する必要がある
  • IHへの慣れ、設置スペース、給湯量や湯切れへの配慮が必要

太陽光発電とオール電化の相性

太陽光で発電した電気を家電やIHに使うほか、対応するエコキュートを昼間に運転できれば、余剰電力の自家消費につながる可能性があります。ただし、太陽光を設置するなら必ずオール電化にすべきという関係ではありません。

効果が変わる条件

発電量、昼間の電気使用量、給湯量、生活時間、機器の対応状況、電気料金プランによって効果は変わります。夜間運転を前提とする設定から切り替える場合は、昼間の買電が増えないかも確認します。

住宅用太陽光発電の仕組みと選び方を見る

蓄電池とオール電化の相性

  1. 太陽光昼間に電気をつくる
  2. 蓄電池使いきれない電気を蓄える
  3. オール電化給湯・調理を含む家庭内で使う

蓄電池はオール電化住宅に必須ではありません。余剰発電量、夕方から夜間の使用量、蓄電池の設備費と容量、停電対策の優先度を比べて判断します。卒FIT後も、売電継続や給湯時間の変更など、蓄電池以外の選択肢があります。

家庭用蓄電池の総合情報を見る卒FIT後の選択肢を比較する

オール電化の電気代が変わる条件

オール電化にした後の電気代は一律ではありません。電力会社、料金プラン、地域、使用時間、季節、給湯量、太陽光の自家消費量で変わります。「オール電化なら月額はいくら」と固定額だけで比べず、少なくとも1年分の使用量と時間帯別の使い方を確認してください。

太陽光がある家庭では、買電単価だけでなく、発電した電気を給湯や家電に回せる時間も重要です。蓄電池による削減の考え方は蓄電池と電気代の解説で確認できます。

向いている家庭と慎重に比較したい家庭

比較候補になりやすい家庭

  • 太陽光を設置している、または設置を予定している
  • 昼間の発電電力を給湯や家電へ回しやすい
  • 給湯のエネルギー使用量が多い
  • 対応するエコキュートの昼間運転を活用できる
  • IH調理が生活スタイルに合う
  • ガス契約を含む固定費の集約を検討したい
  • 導入費と将来の交換費を含めて比較できる

慎重に比較したい家庭

  • ガス併用の使い勝手や契約条件にメリットがある
  • 太陽光がなく昼間の買電が多くなりやすい
  • 生活時間と選べる料金プランが合わない
  • エコキュートの設置スペースを確保しにくい
  • 初期費用や将来の交換費の負担が大きい
  • 停電時に必要な給電手段を検討していない
  • IH調理が生活スタイルに合わない

新築と既築で確認点が異なる

新築の場合

設備計画時に、IH、給湯、太陽光、蓄電池、分電盤、設置スペースをまとめて検討しやすい点が特徴です。各設備の容量と保証窓口をそろえて確認します。

既築の場合

既存の給湯器とガス設備、配線、分電盤、エコキュートの設置スペース、搬入経路、追加工事の有無を確認します。既存設備の残存期間も含め、交換時期を合わせるべきか比較します。

導入費用と将来費用

導入時には、IH、エコキュート、電気工事、配線、分電盤、既存設備の撤去、設置条件による追加工事を確認します。見積書では、機器代と工事費の範囲、保証、追加費用の発生条件を分けて比較してください。

将来は、エコキュートやIHの交換に加え、組み合わせる場合は太陽光のパワーコンディショナーや蓄電池関連機器の交換が生じる可能性があります。価格は機種・工事条件で変わるため、固定額ではなく個別見積で確認します。

太陽光発電の設置費用を確認する家庭用蓄電池の価格を確認する

投資回収の詳細は、太陽光の回収期間蓄電池の費用対効果で分けて確認できます。

停電時に使える設備を事前に確認する

オール電化住宅でも、停電時にすべての設備が一律に使えなくなるとは限りません。太陽光の自立運転機能、蓄電池の停電時出力、特定負荷・全負荷、200V対応、機器の接続方法によって使える範囲が変わります。

給湯設備を含め、停電時に使いたい機器がどの回路につながるか、消費電力が出力範囲内かを施工会社へ確認してください。太陽光の自立運転は、平常時から切替手順と自立運転用コンセントの位置を確認しておくことが大切です。

家庭条件で比較してから見積もりへ進む

現在の電気使用量、生活時間、太陽光の発電条件、希望する設備を整理すると、オール電化を含む構成を比較しやすくなります。シミュレーションは目安として利用し、補助金や個別工事が自動で反映されるかも確認してください。

オール電化と蓄電池のよくある質問

オール電化住宅と蓄電池は相性が良いですか?

相性が良い場合はありますが、すべての家庭に当てはまるわけではありません。電気使用量、昼夜の使用時間、料金プラン、太陽光発電の有無、エコキュートの運転時間、蓄電池容量をそろえて比較してください。

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